ナースという仕事は、日本国内で完結するものと思いがちですが、必ずしもそうでもありません。
世界に目を向けると、見えてくるものが少し変わってくるかもしれません。
いろいろなルートで海外の求人に応募して職を得たり、また、青年海外協力隊として、個人的なレベルで国際貢献を行なっている方も多くいらっしゃいます。
海外留学で、海外の看護について学び、そのまま海外で働くということもあるでしょう。
海外に目を向けるワケ
現役ナースの中には、現状の日本の医療システムに満足し、自分の仕事に誇りを持っている方も多いですが、逆に日本の医療に関して限界を感じている方も少なくはありません。
また、自分の看護師としての可能性を更に広げるため、もっと広い世界で働いてみたいと考えている方も多くいます。
その場合、仕事の場を日本ではなく海外へ移す必要があり、海外で働くためには何が必要なのかと考えている方もいるでしょう。
海外で働くなら
まず、海外で働くことを考える場合、気をつけなければならない事があります。
欧米などの医療機関は日本の医療機関と大きく異なるということをしっかりと頭に入れておく必要があります。
日本では何の問題もなかったナースとしての仕事でも、海外で同じことをすると大きな問題になることがあります。
ですから、その国での看護師の仕事というものをしっかりと理解し、それを超えることを絶対にしてはならないというのが海外で働く場合の大前提になります。
特にアメリカなどでは、訴訟大国とも言われるように、自分の領分を超えて仕事をして死亡事故などが発生した場合には、個人への訴訟の対象となる可能性もあります。
それぞれの国によって、看護師という職業のあり方は変わります。
国によって求められる看護師像が異なるため、どの程度の仕事をするべきかというのは、それぞれの国で働いてみて初めて分かるということがほとんどです。
看護師資格について
日本国内で取得した看護師資格は、そのままでは海外では通用しません。
運転免許のように日本国内に限定された資格になりますので、海外で働く場合には、海外で働くための登録が必要になります。
特定の国では、登録を行うことで看護師資格が発給されるというケースもありますが、大半の国ではその国独自の看護師試験を実施し、合格者に免許を発行しているというケースがほとんどです。
そのため、自分が行きたい国での看護師試験はどうなのかということを事前に調べておく必要もあります。
日本看護協会では、海外で働きたい看護師のための情報提供などを行っており、各国との国際交流の一環として海外で働くために必要な情報を得ることができます。